氷点下の虹

ささやかな日常の記憶… since 2007.10.22

北京オリンピックでの羽生くんに思うこと。

北京オリンピックの羽生くんの姿を見ていて、透明だなって思った。すごく透き通った人だなって。容姿も透明感のある人だけど、そういう意味ではなくて。

悔しさが渦巻くぐちゃぐちゃになった胸の内の負の部分も、少しずつ飲み込んで昇華していく過程も、純粋にスケートを楽しむキラキラした部分も、そこまで隠さず見せてくれるのかって、ちょっと切ないくらいに。

もちろん、まだまだ表に出さない部分はたくさんあるんだろうけど、普通の人であれば取り繕って見せたくないようなそんなところまでファンと共有してくれるんだなって。強いというよりも、羽生結弦という人の不思議な透明な輝きを見た気がした。

そんな姿を見てしまったら好きにならないわけないよね。なんて真摯で誠実で、一途な人なんだ。

今回報われなかった想いは、今後どんな幸福に巡り逢っても彼の中から消えることなどないんだろう。きっと、そんな想いにフタをすることなく大切に抱いたまま彼は進んでいくんだろう。それが羽生結弦という人なんだろう。

まるで殉教者のようだと思った。
痛々しくて切ないけど、厳かで美しい。

2022年4月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です