氷点下の虹

ささやかな日常の記憶… since 2007.10.22

『鳥の歌』 カタロニア民謡

カタルーニャ生まれのチェロ奏者、パブロ・カザルスが奏でる「鳥の歌」。聴くたびに胸が締め付けられるのはなぜでしょう。

私が「鳥の歌」に出会ったのは1992年のバルセロナオリンピックの時でした。式典で奏でられたその音色に心が震えました。カザルスの、カタルーニャの人々の、平和への想いが込められたその音色は美しく、何故だかとても悲しくて、心の奥に焼付いて今でもふと蘇ってきます。

「私の生まれ故郷カタロニアの鳥は、ピース、ピース(平和)と鳴くのです」

カザルスが最後の演奏となる1971年ニューヨーク国連本部でこう語ったというのは有名な話です。右手を空に掲げて「ピース、ピース、ピース!」と…。スペイン内戦の勃発後フランスに亡命したカザルスは終生反フランコ、反ファシズムの立場を貫いたといいます。

美しいチェロの音色に込められた平和への祈りがこんなにも胸を打つのでしょうか。

2007年11月
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